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「認知症、閉じ込めなければ罪ですか」 JR認知症鉄道事故訴訟、遺族が救済拡大へ実名で講演

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愛知県大府市で列車にはねられて死亡した認知症の男性(当時91歳)の遺族がJR東海から約720万円の賠償を求められた裁判で、家族に責任はないとした最高裁の逆転判決から約2年。

男性の長男は実名を公表して7年の介護とその後6年に及んだ裁判について各地で講演しているそうです。

「1、2審判決に『ひどい』と声を上げてもらったおかげで逆転できた。私の経験が役に立つのならお伝えしたい」。

長男は高井隆一さん(67)。

2000年ごろ、父が認知症を発症すると、妻が実家近くに転居するなど家族総動員で介護に取り組んだそう。

事故が起きたのは07年。

愛知県大府市で2007年12月、当時91歳の認知症の父が、わずかな間に家を出て、列車にはねられて死亡されました。

「非常にゆっくりとしか歩けなかった父が、1人で家を出て線路に入るとは想像できなかった。」

ショックがようやく癒えてきたころにJRから列車の遅延などを理由に支払いを求める書面が届き、事故で生じた振り替え輸送費などの賠償を求めて家族を提訴。

1審は「目を離せば、他人の生命、身体、財産に危害を及ぼす危険性を予見できた」として約720万円の賠償を命じ、2審も約360万円の賠償を命じました。

だが、16年3月の最高裁判決は、家族の監督義務を限定的にとらえる判断を示してJRの請求を棄却、家族側の逆転勝訴が確定しました。

「家族が重い責任を負うのならば自宅で介護できない」「とんでもない判決を出してしまった。介護に携わる人たちに申し訳ない」と責任を痛感していた高井さん。

土壇場での逆転勝訴に「本当にほっとした」という。

判決後、神奈川県大和市や大府市、神戸市で、賠償請求に備えた保険料を自治体で負担するなど被害者救済の制度をつくる動きが起きています。

高井さんは「どの制度がベストかの問題はあるが、救済策が全国に広がってほしい」と願っているそう。

認知症については「社会で理解が本当によく深まった。認知症になっても決して危険な存在ではないことを知ってもらいたい」と強調しています。

4月には著書「認知症鉄道事故裁判 閉じ込めなければ、罪ですか?」(ブックマン社)を出版しています。

「誰でも同じような問題に直面する恐れはある。少しでも参考になればうれしい」と話しています。

 

 

 


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