結婚する事で認知症リスクが低減する可能性があるとした研究論文が発表されました。
80万人以上のデータを対象とした今回の研究によると、生涯独身の人は、アルツハイマー病やその他の認知症にかかるリスクが約40%高くなっていることが分かったのだそうです。
また長い同居生活の後に独り身となった場合も約20%のリスク上昇が見られたそうです。
離婚経験を持つ高齢者では、認知症リスクが既婚カップルと同等レベルに留まっていることが研究では確認されたそう。
結婚と認知症との関係を探る為に、研究チームは先行研究15件、計12か国の81万2000人分のデータを調べたのだそう。
多くはスウェーデン人のデータだったが、フランス人、ドイツ人、中国人、日本人、米国人、ブラジル人などのデータも少なくなかったようです。
多国籍ではありましたが、驚く事に各文化を通じて結果にばらつきがほとんど見られなかったそうです。
今の研究によって、3つの要因が明らかになりました。
1つ目は、結婚そのものが危険を減らすのではなく、パートナーと一緒の生活がもたらすライフスタイルがその要因だと考えられるということ。
健康な体、食事、運動、といったよりヘルシーなライフスタイルだけでなく、話し相手となるパートナーを持つことによる社会的な刺激もこれには含まれるとしています。
2つ目は、生涯のパートナーを失うことによる極端なストレスが、主に記憶や学習、感情を司る海馬のニューロンに大きな影響を与えるということ。
相手に先立たれた人では認知症リスクが高く、離婚した人では変化がほぼないことがこれで説明できるとしています。
3つ目は、認知症リスクがその他の内在する認知および性格の特性と関連している可能性があるということ。
とりわけ結婚が一般的な社会規範となっている場合、柔軟な思考やコミュニケーションに難がある個人では認知的予備力が低く、自ずと結婚機会が少なくなっているということが考えられるとか。
まぁ、孤独が認知症リスクを高めるといった話は元々ありましたし、言われてみれば結婚は認知症発症のリスクに関係があってもなんらおかしくはありませんよね!
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