アメリカの研究チームが、マウスを使った実験でアルツハイマー病を発症する前に骨密度が低下する可能性があることを2016年12月に発表しております。
研究チームは、アルツハイマー病を発症するマウスが脳内に異常を起こす前に骨密度を測定、健常なマウスと比較してアルツハイマー病を発症するマウスは脳内に異常が起きる前から骨密度が明らかに低下している事が明らかになりました。
つまり、アルツハイマー病を発症する前から骨密度が低下しているという事になります。
また、研究チームはアルツハイマー病を発症するマウスの脳内においてセロトニン産生の低下を認める事も発見。
セロトニンは、ヒトにおいて気分や睡眠などに関係するホルモンで、セロトニン産生の低下と骨密度の低下の関連性に関しては、今後さらなる研究が必要とされています。
今回の研究で、アルツハイマー病を発症する前に骨密度が低下している事が示唆された為、骨密度検査を行えばアルツハイマー病の発症を予測できる可能性が明らかになりました。
アルツハイマー病の発症を事前に予測できれば、何らかの治療によって発症を防ぐ事も可能になるかもしれませんね。
2014年に発表された中国からの報告では、60~75歳の男女946名を対象に骨密度を測定したところ、骨密度が低いとアルツハイマー病を発症するリスクが2倍になる事がわかっています。
今後ヒトを対象とした研究で骨密度やセロトニンとアルツハイマー病の関連が更に明らかにされる事が期待されます。
研究が進み、骨密度の低下防止が認知症予防に繋がるとなれば、大きな発見ですね!!
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