厚生労働省は28日、今年度の介護福祉士国家試験(第30回)の結果を発表しました。
受験した9万2654人のうち、合格者は6万5574人。
合格率は前年度より1.3ポイント低い70.8%だったそうです。
介護福祉士の国試をめぐっては、現場で研鑽を積みながら資格を目指す「実務経験ルート」の条件に「実務者研修」の修了が加わったことから、昨年度に受験者数が半減した経緯があります。
昨年度と比較すると、受験者数が1万6331人、合格者数が1万543人増えています。
厚労省はこの要因について、今年度から国試の合格が段階的に義務付けられていく養成施設の卒業者の一部が受験したため、と説明しています。
合格者の内訳をみると、男性が30.4%、女性が69.6%。
年齢別では40代が27.8%で最も多かったようです。
20代が25.4%、30代が20.9%などと続いており、60代以上も2.7%。
過去30回を全てあわせると、受験者数は237万1748人、合格者数は129万1149人、合格率は54.4%。
また、厚労省は、EPA(経済連携協定)のスキームで来日した外国人の結果もまとめて公表しました。
420人の受験者のうち213人が合格、合格率は50.7%だったそうです。
前年度より0.9ポイント高く、過去2番目の水準。
合格した外国人は、本人が望めば日本で働き続けていくことが可能となります。
合格者を国別にみると今回は全員が初受験となったベトナムが際立っていて、95人の受験者のうち89人が合格し、合格率は93.7%にのぼったそうです。
厚労省はこの要因について、「入国時の日本語能力を比べると、他の2ヵ国はN5程度であるのに対しベトナムはN3以上に絞られている。そうした高い能力が学習の助けになったのではないか」と分析しているようです。
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