あきすけの働く特養の利用者さんが“疥癬”と診断されました。
なんとなくは知っていますが、浅い知識しか持っていないなぁと感じたので少し調べてみました!!
目次
疥癬とは
疥癬は“ヒゼンダニ”というダニが、人の皮膚に寄生して起きる感染症です。
人から人へとうつる為、しっかりと対応する必要があります。
ヒゼンダニは疥癬の原因である事から疥癬虫とも呼ばれます。
ヒゼンダニの大きさはメスが0.4mm程、オスは更に小さい為、拡大鏡等を使っても見つけられない位の小ささです。
メスのヒゼンダニは人の手首の関節から先の手のひら、指間部、指等の角層の中に数mmから数cmの横穴を掘りながら卵を産み付けていくそうです。
この横穴を“疥癬トンネル”といい、疥癬に特有の症状の一つとされています。
メスのヒゼンダニはこの疥癬トンネルの中に住み着き、1日2~3個の卵を1ヶ月以上も産み続け、産みつけられた卵からは、3~4日で幼虫が孵化します。
更にこの幼虫は2週間程度で成虫となり、また卵を産んでいきます。
しかしヒゼンダニの生息場所は角層内、もしくは皮膚表面に限られ、人から離れて長く生存することはできず、更に熱や乾燥に弱く、50℃では10分程度で死滅するとの事です。
角化型疥癬とは
上記の疥癬よりも症状が重く、感染力も強い“角化型疥癬”というものもあります。
原因となるのは同じヒゼンダニですが、寄生された人の免疫力の低下が影響します。
角化型疥癬は、元々基礎疾患を持った状態で疥癬に感染した場合に、それに合併する形で発症します。
つまり、免疫力が低下すると普通の疥癬ではなく、角化型疥癬として発症するとされています。
という事は病院内や高齢者施設等で多く発症される、と言えます。
寄生するヒゼンダニは普通の疥癬で一人につき多くても1,000匹程度であるのに対し、角化型疥癬では100~200万匹にも達するそうです。
疥癬の症状
主な症状は先に説明した疥癬トンネルとなり、これは激しいかゆみを伴います。
更に、角化型疥癬の場合では、角質が増殖し重なり合ってしまいます。
また、体幹、四肢の関節の外側、骨の突出した部分等、圧迫や摩擦が起こりやすいところに多く見られ、普通の疥癬では発症しないような頭部や爪、といった部位にも発症します。
感染経路
基本的に接触感染となります。
長時間、直接肌と肌が接触する事によって感染します。
疥癬の方が使用した寝具等から感染する事もあります。
角化型疥癬の場合では皮膚から剥がれ落ちた角層に接触するだけでも感染してしまいます。
その為短い時間の接触や衣類や寝具からでも簡単に感染してしまいます。
感染後の対応
衣類や寝具のシーツ類を毎日交換し、その際50℃以上のお湯に10分以上浸してから洗うようにします。
入浴も毎日行い清潔に努めます。
可能であれば個室での隔離が好ましいですが、従来型の特養なんかだと正直難しいですよね・・・
他にも、あきすけは行った事は無いのですが、居室等への殺虫剤使用も効果があるそうですよ!
コメント
あきすけさん。お疲れ様です。職場で疥癬発生中との事で・・心中お察しいたします。
特養勤務って事ですので、看護師さんから指導入ってるとは思いますが疥癬経験者としてアドバイス出来たらと思いメールさせて頂きました。
利用者さんは菌が完全に死ぬまで隔離
食事は居配。
食べ終わった食器はエタノール消毒
イベルメクチン系の飲み薬、後オイラックスクリーム塗布、抗ヒスタミン剤が看護師さんから出てるはずなんでそれ対処するしかないですね。
ガウンテクニックは徹底した方がいいです。長袖ガウン使いまわししてるとそこからも感染するんで。袖とディスポに隙間あるとそこからも菌入る可能性あるんでテープ巻きした方がいいです。リネン交換時に粉塵飛ぶので、マスク着用。
リネン業者出してると思いますが、ビニールに入れて感染って書いて出すといいです。
釈迦に説法でしたら申し訳ありません。
コメントありがとうございます!
アドバイス、とても分かり易くありがたいです!
参考になります!
従来型の特養の特性上、また、その利用者さんが重度の認知症である事から、なかなか完全隔離が出来る状態では無いのですが、他の利用者さんへの感染は防ぎたいものです。